墨付け道具10選!木材にケガキ墨付けする定番品をご紹介

「墨付け道具にはどういった物があるのか?」

「DIYに適した墨付け道具の選び方は?」

「木工に適した墨付け道具の選び方は?」

これらの疑問を解決するには、どのような墨付け道具があるのかを、まずは知ることが先決だ。

よってこのページでは、木工・DIYにおいて定番と位置づけされている墨付け道具をご紹介する。

墨付け道具が一通り学べる記事内容となっているので、どういった墨付け道具を買い揃えれば良いのか迷われている方は、ぜひ参考にしてほしい。

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木工・DIYにおける墨付けとは?

木工・DIYにおける墨付けとは、鉛筆やシャープペン、毛引きなどを使い木材に線を引いたり印をつけることを指す。

墨付けは、ケガキとも呼ばれる。

木工DIY部では混同しないように、木材に線を引いたり印をつけることを「墨付け」、その墨付けに使用する道具を「墨付け道具」と呼称することで統一している。

木材加工は、墨付けした線や印を基準に行われる。

基本的に墨付けは、木材の加工前に行われる。

  • 切断する前
  • ホゾ穴を開ける前
  • ホゾを付ける前
  • 欠き取る前
  • 溝を掘る前
  • 穴を開ける前

墨付けの良し悪しが加工の精度を決めるといっても過言ではない。

だから、墨付けの精度にはこだわるべきだ。

墨付け精度は、技術的な修練をあまり必要としない。

重要なのは、正しい知識と道具選びだからだ。

墨付けの精度は、いかにシチュエーションに合った「墨付け道具」を用意できるかでほぼ決まるのである。

定番の墨付け道具10選

それでは、本題である定番の墨付け道具をご紹介する。

墨付け道具を10厳選した。

  1. メジャー( コンベックスタイプ)
  2. 差し金(曲尺) 
  3. スコヤ(完全スコヤ)
  4. 止型スコヤ
  5. 自由スコヤ
  6. 直尺(スケール)
  7. ラクダ ツーバイフォー定規
  8. 毛引き
  9. MATUI ケガキゲージ
  10. 墨つぼ

墨付けは、「日曜大工」「家具製作」「建築現場」といった多くの場面で必要となるスキルだ。

場面によって用意する墨付け道具は違ってくる。

適材適所に墨付け道具を用意できるようになれるためには、まず各墨付け道具の特徴や用途を知ることが重要だ。

次項より、各墨付け道具の特徴や用途を簡潔にまとめているので、しっかりと読み進めていこう。

メジャー(コンベックスタイプ)

メジャーは、数センチから数メートルまで大まかな長さを測ることができる測定工具だ。

いろんなシーンで活用できるメジャーは、木工・DIYには必須であり必ず買い揃える墨付け道具の一つとなっている。

メジャーの主流は、コンベックスタイプだ。

コンベックス最大の特徴は、従来のメジャーよりも作業効率を高めた点にある。

作業効率を高めた要素は3つある。

  1. 計測部を金属製にし直立性を高めた
  2. 先端にフックを付け引っかけられるようにした
  3. ロック機能を付け両手の自由度を高めた

とにかくコンベックスは、使い勝手が良いのである。

定番のサイズは、売れ筋を見れば一目瞭然だ。

長さは5.5m、幅は19mmと25mmが人気のサイズであることが良くわかる。

木工DIY部がおすすめするメジャー( コンベックスタイプ)は、下記の2点だ。

値段も手頃で評価も高い。メーカーはタジマ(TJMデザイン)を選べば間違いがないだろう。

代表的なコンベックス
幅19mm×長さ5.5m
タジマ Gロック GL19-55BL
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代表的なコンベックス
幅25mm×長さ5.5m
タジマ Gロック GL25-55BL
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差し金(曲尺)

差し金

差し金(曲尺)は、「測定工具」としてはもちろん「墨付けの定規」や「直角・平面の確認」などに活用できる万能の墨付け道具だ。

いろんなシーンで活用できる差し金は、メジャーと同様に木工・DIYには必須であり必ず買い揃える墨付け道具の一つとなっている。

差し金については、差し金とは?おすすめサイズや選び方を徹底解説で詳述している。

差し金のメーカーと言えば、シンワ測定だ。

人気の高さは、Amazonで売れ筋を見れば一目瞭然だ。

シンワ測定がダントツの人気メーカーであることが良くわかるだろう。

サイズの主流は、50×25cmと30×15cmの2サイズ。

サイズ選択に迷うようであれば、大は小を兼ねることができる50×25cmサイズを選ぶのが無難だ。

下記におすすめの差し金を選んでみた。

メーカーは、もちろんシンワ測定だ。

代表的な差し金
50×25cm
シンワ 11481
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代表的な差し金 30×15cm
シンワ 10421
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¥1,855(2021/03/22 時点 Amazon調べ)

スコヤ(完全スコヤ)

スコヤは、「直角精度の確認」と「墨付けの定規」に多用される墨付け道具。

スコヤは、完全スコヤや台付きスコヤとも呼ばれる。

台の部分に厚みがあるので単独で直立させることができるのがスコヤの大きな特徴だ。

直立性は、直角精度の確認の際にはとても役立つ。

差し金よりも直角精度が高いスコヤは、木工には無くてはならない墨付け道具だ。

なぜなら木工は、工具や木材など直角の精度を確認しなければならない局面が多いからだ。

逆にそれほどの精度を必要としないDIYでは、差し金で代用が利くと言える。

スコヤのトップメーカーは、やはりシンワ測定だ。

人気の高さは、Amazonで売れ筋を一覧すればよく分かる。

おすすめは、15㎝の完全スコヤだ。

スコヤには、長さが測れる目盛り付きと、目盛りが付いていない2つのタイプがある。

用途を直角精度の確認と墨付けの定規だけに特化するのであれば、目盛りが付いていないタイプの選択もありだろう。

代表的なスコヤ 15cm
シンワ 62009
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¥1,109(2021/03/22 時点 Amazon調べ)

止型スコヤ

止型スコヤは、1台で2役をこなす墨付け道具だ。

1つ目の役割は、止型定規だ。

留め加工された定規により、45度の墨付けが正確に引けることを可能にした。

2つ目の役割は、完全スコヤだ。

しっかりした土台により、「墨付け」と「直角精度の確認」を簡単かつ正確にできることを可能にした。

止型スコヤは、止型定規と完全スコヤが組み合わさった墨付け道具なのである。

使用する場面が少ないので必須ではないが、あると大変便利な墨付け道具であることは間違いないだろう。

主流のタイプは、内角が45度、135度、90度、90度の台形だ。

自分に必要なタイプは、Amazonで評価を参照すれば見えてくるはずだ。

下記におすすめの止型スコヤを選んでいる。

代表的な止型スコヤ
シンワ 62081
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¥1,173(2021/03/22 時点 Amazon調べ)

自由スコヤ

自由スコヤは、あらゆる角度の墨付けに使用する墨付け道具だ。

自由スコヤの墨付けは、まずは現物に合わせ角度設定し、次にその角度の墨線を引く流れになる。

角度は竿の止ネジをゆるめ自由に調整できるので、任意に角度設定することができる。

自由スコヤは使用する場面が少ないので、状況に応じて買い足すというスタンスで良いだろう。

サイズは、全長150~250mmの目盛りなしが主流となっている。

いろんなサイズが市販されているので、用途に合うサイズをよく検討しよう。

木工DIY部おすすめする自由スコヤは、シンワ測定の250mmだ。

代表的な自由スコヤ 25cm
シンワ 62596
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¥918(2021/03/22 時点 Amazon調べ)

直尺(スケール)

直尺

直尺は、「長さの測定」をはじめ「墨付けの定規」や「平面の確認」にも使用される墨付け道具だ。

いろんなシーンで活用できる直尺は、あると大変便利なのでぜひ用意しておきたい。

位置決めや深さ測定など精度の高いマーキングが目的ならば、ストッパー付きを選んだ方が良いだろう。

ストッパー付き直尺は、「墨付け精度」ばかりでなく「作業効率」も劇的に高めてくれる。

直尺のサイズは、15cm、30cm、60cm、100cmの4サイズが主流となっている。

Amazonで評価を参照すれば、自分に合うサイズが見えてくるだろう。

シンワ測定のストッパー付き直尺は、15cmと30cmサイズだけが市販されている。

直尺60cmと100cmのストッパーは、別売となっている。

これから直尺を揃えるのであれば、まずは15cmと30cmのストッパー付きがおすすめだ。

代表的な直尺 30cm
ストッパー付き
シンワ 76752
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代表的な直尺 15cm
ストッパー付き
シンワ 76751
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¥827(2021/03/22 時点 Amazon調べ)

ラクダ ツーバイフォー定規

ラクダ ツーバイフォー定規は、清水製作所の大ヒット商品。

文字通り2×4材に特化した墨付け道具だ。

もちろん1×4材にも使用することができる。

使い方は簡単なので、動画を見ればだいたい理解することができるだろう。

2×4材と1×4材で使用することを前提に、ツーバイフォー定規の特徴および用途をまとめてみた。

  • 定規のサイズが2X4材の幅と厚みに合わせてある
  • 幅方向に直角の線引きが瞬時にできる
  • 釘打ちやビス止めに最適な位置が印せる
  • 接手の位置決めの線引きが簡単にできる
  • 1/2、1/3、1/4間隔で木口に線引きができる
  • 2、3、4分割に組手の線引きができる
  • 45度の線引きができる
  • 各面に中心線を引くことができる

さらに使用感や使用例を知りたいのであれば、Amazonの評価が非常に参考になる。

Amazonでラクダ ツーバイフォー定規のカスタマーレビューを見る

ツーバイフォー定規の評価の件数は、2019年7月現在で315件にも上っている。

商品選びは消費者の生の声が一番役立つので、とても参考になるだろう。

ちなみに、上記に挙げた項目なかで「釘打ちやビス止めに最適な位置が印せる」が高く評価されていた用途であった。

ラクダ ツーバイフォー定規
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¥473((2021/03/22 時点 Amazon調べ)

毛引き

毛引き

毛引きは、木材に平行な墨線を引くことに特化させた墨付け道具。

ホゾ穴など精度を要する墨付けの場面には、毛引きが有効だ。

シャープペンで引く墨線は約0.3mm、それにたいして毛引きで引く墨線は約0.1mm。

毛引きで引く墨線は、とにかく細い。

この0.2mmの差が、繊細な墨付けを可能にしているのである。

毛引きの墨付けは、最初から強く引くと木の繊維にながれることがあるので注意が必要だ。

材に定規板を隙間なく当てながら、軽く2.3回ケガいてから強くケガク。

これが、毛引きでの墨付けのコツだ。

毛引きの作りは、木材に沿わせる定規板に棹を垂直に貫通させ、その棹先に刃が付いているだけのシンプルな構造となっている。

市販されている毛引きのタイプは、2つに大別することができる。

  • 筋毛引
  • 鎌毛引

「筋毛引」は棹先に刃が取り付けらたタイプで、「鎌毛引」は棹と刃が一体になったタイプだ。

「鎌毛引」は、二丁鎌毛引が主流だ。

ホゾの墨付けに考案された二丁鎌毛引は、2つの刃で同時に墨線をケガクことができる優れものだ。

もちろん、1つの刃だけでもケガクことも可能だ。

ちなみに筆者は、二丁鎌毛引を長く愛用している。

筋毛引と鎌毛引、両タイプのどちらの方が人気であるかは甲乙がつけがたい。

どれを選べば良いのかで迷われている方は、ホームセンターなどで実物を手にしたり、Amazonの評価コメントを参考にするといいだろう。

下記に、売れ筋順に並び替えたリンク集を用意したので、ぜひ活用してほしい。

なお、楽天市場は売れ筋順に並び替えることができないので、評価レビュー順となっている。

毛引き
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MATUI ケガキゲージ

MATUI ケガキゲージは、精度の高い墨線が引くことができる墨付け道具。

製造販売メーカーは松井精密工業。同社のオリジナル製品だ。

その精巧な作りは、動画を見るだけできっと理解することができるだろう。

長さは0.5mm単位で調節ができるので、正確さが求められる家具製作にケガキゲージは特におすすめだ。

ケガキゲージの使い方はとても簡単だ。

ノギスと同じような感覚で長さ設定ができ、幅の広い主尺先端でそのまま墨線を引くことができるので、ドンドン墨付け作業を進めることができる。

高品質な製品だけあり値段は相応にする。

したがって、家具職人向けの位置付けとなる墨付け道具になるだろう。

MATUI ケガキゲージのタイプは、3つある。

  1. 普通型 Kシリーズ
  2. 先端目盛付 KMシリーズ
  3. 寸目 KSシリーズ

先端目盛付は、墨線の寸法出しができることが利点だ。

目盛りの間隔が広くなる寸目盛りを選択することはまずないだろう。

よって、ここではmm目盛りである「普通型 Kシリーズ」と「先端目盛付 KMシリーズ」の2つをサイズ表にした。

「普通型 Kシリーズ」と「先端目盛付 KMシリーズ」のサイズ表
タイプ 品番 主尺先端幅 最大測定値
普通型 K-10 91 100
K-15 91 150
K-30 91 300
K-60 118 600
K-100 148 100
先端目盛付 KM-15 100 150
KM-20 100 200
KM-30 100 300

2つのタイプは、主尺先端の目盛りの有無と、サイズが若干違うだけの差となっている。

サイズ表を一覧してもピンとこない方は、自分が使用する場面をイメージしてみると良いだろう。

汎用性を求めるのであれば、売れ筋が参考になる。

下記に、ケガキゲージを売れ筋順に並び替えたリンク集を用意した。

ぜひ活用してほしい。

なお、楽天市場は売れ筋順に並び替えることができないので、価格が安い順となっている。

MATUI ケガキゲージ
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墨つぼ

墨つぼは、木材に墨線を引いたり、建築現場で地墨や腰墨を引くときに使われる墨付け道具だ。

墨つぼには、木の繊維に影響されない利点がある。

定規と鉛筆、あるいは毛引きで木材に墨線を引く場合、木の繊維によって墨線が歪むことがあるからだ。

墨つぼの作りは、4つで構成されている。

  1. 墨糸
  2. 墨糸の先端に付いている針
  3. 墨糸の巻取り機構
  4. 墨糸に墨を染み込ませるタンク

墨糸の巻取り機構は、「自動巻き」と「手巻き」があるので選択のさいには注意が必要だ。

墨つぼは、現場の職人から昔から愛用されてきた道具だ。

よって、木工というよりDIYよりの墨付け道具になると言えるだろう。

墨つぼのメーカーは、「シンワ測定」と「TJMデザイン」が人気だ。

木工DIY部がDIY向けにおすすめする墨つぼは、シンワ測定の「Jr.Plus」だ。

糸の長さを15mから20mに延長した「Pro Plus」も市販されているが、DIYであれば「Jr.Plus」の15mで十分だろう。

使い方はとても簡単なので、興味のある方は上の動画を参照してほしい。

「Jr.Plus」と「Pro Plus」の比較表
仕様 Jr.Plus 73282 Pro Plus 73280
本体サイズ 175×70×38mm 200×81×40mm
質量 155g 190g
自動巻きの長さ 8m 10m
糸のサイズ 0.6mm×15m 0.6mm×20m
墨が入る量 約10ml 約15ml

代表的な墨つぼ
シンワ測定 Jr.Plus 73282
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代表的な墨つぼ
シンワ測定 Pro Plus 73280
自動巻 ブラック
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まとめ

木工・DIYに有用な定番の墨付け道具を10厳選し、かつ代表的な商品をご紹介した。

最後に、これから墨付け道具を揃えていく方のために、目安となる表を作成した。

墨付けの場面は「日曜大工」「家具製作」「建築現場」とし、木工DIY部の独断と偏見により必要度をそれぞれ5段階で評価した。

◎・・・必須の道具
○・・・あると大変便利なので用意してきたい道具
△・・・使うことは少ないがあると便利な道具
▲・・・あると格段に精度が上がる道具
☓・・・ほとんど使うことがない道具

墨付け道具 日曜大工 家具製作 建築現場
メジャー
差し金
スコヤ
止型スコヤ
自由スコヤ
直尺
ツーバイフォー定規
毛引き
ケガキゲージ
墨つぼ

是非このページを参考に、自身にベストな墨付け道具を見つけ出してほしい。

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