丸ノコでまっすぐ切ることができない。直線カットがどうしても斜めに曲がってしまう。
そういった悩みはないだろうか?
材を切るという作業は、木工・DIYにおいて必須行程となるので、まっすぐ切る方法は熟知しておきたい。
このページでは、丸ノコでまっすぐ切れない要因と、まっすぐに切る方法について詳しく解説を行う。
丸ノコでまっすぐ切れない時に確認すべき10項目
丸ノコでまっすぐ切れない要因は、技術不足よりも知識不足であることの方が多い。
従って、まっすぐに切れないといった悩みは、正しい知識を身につけることで、ほとんど解決されるといえるだろう。
丸ノコでまっすぐ切れない要因を列挙してみた。
- フリーハンドで作業しているから
- 材と定規がしっかりと固定されていないから
- ガイドである定規が曲がっているから
- 丸ノコの能力以上の作業を行っているから
- 材の平面が出ていないから
- 丸ノコのベースが歪んでいるから
- ソーカバーが変形しているから
- ノコ刃とベース側面が平行になっていないから
- ノコ刃の切れが悪くなっているから
- 材に適さないノコ刃を使用しているから
詳しい説明が必要である項目は、赤字で示している。以降に要因となる理由を詳しく解説を行っている。
黒字の項目は、読むだけで理解できるので説明は省略している。
丸ノコでまっすぐ切れない時は、上に挙げた10項目をしっかりと確認してほしい。
まずは、原因を特定することが重要なのである。
なお、手持ちの丸ノコとチップソーについては、下記のページで詳しく解説をしている。
フリーハンドで作業しているから
丸ノコを使用するときは、定規と呼ばれるガイドを活用することが基本となる。
なぜなら、ガイドを活用しなければ材を真っすぐに切断することができないからである。
丸ノコの直線カットは、定規と呼ばれるガイドを利用することで初めて可能となるのだ。
正確な直線カットは、キックバックのリスクを大幅に軽減することにも結びつく。
ガイドを利用することで、正確な直線カットと安全性を高めることができるといった、二つのメリットを得ることができるのである。
ガイドが無くどうしてもフリーハンドでカットをするのであれば、材に墨線を引き、その墨線にトップガイド(切り欠き)を合わせてカットを行う。
通常の丸ノコは、作業するときに刃先が見えないので、トップガイドを刃先とイメージしカットを行うのである。
フリーハンドでまっすぐにカットすることはできない。
つまりフリーハンドは、アバウトなカットを前提としたカット方法なのである。
材の平面が出ていないから
切断する材は、平面でなければならない。
材が平面でなければ丸ノコが不安定になり、まっすぐにノコ刃を切り進めることが困難になるからだ。
材は加工しているものであっても平面とは限らないので、購入する際は注意深く確かめたい。
目視はもちろん、場合によっては定規や差し金などを使って確認することも必要だ。
DIYで平面を出しを行うことはまずないだろう。
よって、DIYでは平面の出た材をいかに入手するかが作品のクオリティーを決める大きな要素となっている。
木工レベルともなれば無垢材を使用する機会が増えてくる。
無垢材の反りや曲がりは日常的に起こる。
反りや曲がってしまった材の平面出しは、手押しカンナと自動カンナを併用し行う。
DIYであれ木工であれ切断作業は、材の平面が出ていることを大前提とする作業なのである。
丸ノコのベースが歪んでいるから
丸ノコでまっすぐ切り進めていくためには、ベースプレートの平面性も重要だ。
ベースが歪んでいると丸ノコは安定しない。
丸ノコが安定しないと直線カットができなくなるばかりでなく、危険性も高くなる。
従ってベースの歪みは、必ず直す必要があるのだ。
直す方法は、矯正か交換かのどちらかである。
順序としては、ベースを外し金槌で叩いたりしてまずは矯正することにチャレンジし、それでも直らない場合は、ベース交換するといった流れになるだろう。
ベースの平面性は、鋳鉄製のテーブルをもつ手押しカンナやテーブルソーといった常磐の上で確認することが理想的だ。
プロ職人や生粋の木工家でない限り、これだけ大掛かりな木工機械を導入することはまずない。
常磐の代替になるものが必要だ。
そこで、一般の方々におすすなのがMDFと呼ばれる木質繊維を原料とした成型板だ。
MDFは、平面性に優れる大きな特徴があり、常磐の替わりにもってこいの材だ。
最大でサブロクサイズさまざまなサイズが市販されているが、常磐として活用するのであれば厚みは15mm以上が望ましい。
MDFを探す
材質は木材のため、自由にカットすることができ、ホームセンターなどで手軽に入手することが可能だ。
ソーカバーが変形しているから
丸ノコがアルミベースである場合、ベースの歪みとなる要因は、ベースそのものではなくソーカバー(ギヤーカバー)の変形であることが多い。
ソーカバーは、落としたりぶつけたりすると変形する。
ネジやボルトでソーカバーとベースは繋がっているため、ソーカバーが変形すると、それに引っ張られベースも歪んでしまうのだ。
修理に出した場合、良心的な修理屋であれば、変形を直すことをまずは勧めてくれるだろう。
なぜなら、ソーカバーの変形は力技で元に戻せる可能性があるからだ。
力技で直すことができれば修理代は、ほとんど掛からない。
修理依頼するのであれば、ソーカバーの変形の直しをまずはお願いする。
直すことができなければ、ソーカバーの交換をお願いする。
原因が分かっていれば、適切な修理方法をこちら側で指示することができるのである。
ノコ刃とベース側面が平行になっていないから
材のカットは、丸ノコのベース側面をガイドに沿わせながら行う。
そのため、ノコ刃とベース側面の平行が保てていないと、丸ノコはどうしても斜めに進むことになる。
丸ノコに平行度微調整機構が付いているのであれば、この機能を使いノコ刃とベース側面が平行になるように調整を行う。
これらの機能が付いていない場合には、自分で直すか修理に出すかの選択となる。
自分で直すのであれば、平行の合わないマルノコ – 大工道具屋のひとりごと、こちらの記事が非常に参考になるだろう。
このブログは、電動工具の修理屋さんが記事にしたものであるため信憑性は高いと思われる。
この修理屋さんの話によれば、刃の先端と後方までの誤差が0.5mm程度なら力技で手直しが可能ということだ。
材に適さないノコ刃を使用しているから
丸ノコはノコ刃を交換することで、木材をはじめ、鉄、プラスチック、コンクリートなどさまざまな材を切断することができる。
木材には、無垢材であれば広葉樹と針葉樹、加工材であれば合板やフローリング材といった多種多様な材が存在する。
そのため、材に適さないノコ刃であれば、切れが悪くなり、まっすぐに切れない曲がるといった現象が起きてしまうのだ。
他には、安価な丸ノコを購入した場合、付属のノコ刃が全く切れないということがある。
そんなときは、品質の良いノコ刃に交換することが必要となる。
材に適さないノコ刃は適したノコ刃に交換することで、初めてまっすぐに切ることが可能になるのである。
丸ノコでカットするときに意識しなければならない重要なポイント
丸ノコでまっすぐ切れない理由は、技術不足よりも知識不足であることがほとんどだということを先に述べたが、技術的に一つ重要なことがある。
それは、意識するポイントである。
技術的に多くの方が陥ってしまう共通点があるのだ。
それは、材をカットするときに刃先に意識が集中してしまう点である。
刃先に意識が集中してしまうと、丸ノコのベース側面とガイドに隙間が生まれてしまうことになるのだ。
丸ノコでカットするときに意識するポイントは、刃先ではない。ベース側面とガイドを隙間なく沿わせることにあるのである。
代表的な丸ノコ定規をご紹介
ガイドとなる定規は、さまざまなタイプの商品が市販されている。
ここでは、現在売れ筋となっている丸ノコ定規、4つのモデルをご紹介する。
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なお、丸ノコ定規については下記のページで詳しく解説をしている。
安全グッズで木工ライフを充実させる
丸ノコ、テーブルソー、自動カンナ、手押しカンナ等など。
これらの電動工具や木工機械を導入するのであれば、万全な安全対策が必要だ。
安全グッズについては下記のページで詳しく解説をしている。
万全な安全対策で、あなたの木工ライフをぜひ充実させてほしい。
まとめ
丸ノコでまっすぐ切れない要因と、まっすぐに切る方法について解説を行った。
丸ノコでまっすぐ切れない要因をもう一度列挙する。
- フリーハンドで作業しているから
- 材と定規がしっかりと固定されていないから
- ガイドである定規が曲がっているから
- 丸ノコの能力以上の作業を行っているから
- 材の平面が出ていないから
- 丸ノコのベースが歪んでいるから
- ソーカバーが変形しているから
- ノコ刃とベース側面が平行になっていないから
- ノコ刃の切れが悪くなっているから
- 材に適さないノコ刃を使用しているから
丸ノコでまっすぐ切れない時は、これら10項目をよく思い出してほしい。
その原因を突き止めることができるようになれれば、直線カットはできるようになれたも同然なのである。
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