ニスは、塗膜で木材の表面をコーティングしてくれる塗料。
保護性と防水性に優れるニスは、テーブルや椅子といった耐久性が求められる家具に最適な塗料だ。
本記事は、そのニスについて徹底解説をする。
おすすめ品のご紹介もしている。
おすすめ品をいち早く見たい方は、ニスおすすめ4選へ。
ニスについて知識を深めたい方は、ぜひ最後まで読んでほしい。
なお以降、塗装後の色見本を用意しているが、実際の色合いは樹種や撮影環境によって違ってくる。色見本はあくまで参考として捉えてほしい。
ニスは水性が主流
ニスには、水性と油性がある。
木工DIYで使用されているニスは、水性が主流となっている。
水性と油性、それぞれの特徴をまとめてみた。
比較項目 | 水性 | 油性 |
---|---|---|
臭い | 少ない | きつい |
安全性 |
室内環境基準 F☆☆☆☆を満たすものが殆ど |
臭いがきついので塗装・乾燥中は充分な換気が必要 |
乾燥時間 20℃下 | 約90分 | 約3~4時間 |
耐久性 | 劣る | 優れる |
取り扱い | 容易 | 面倒 |
うすめ液 刷毛等の洗浄 |
水 | ペイントうすめ液 |
木工DIYには、取り扱いが容易な水性が適しているのである。
ニスには4つの種類がある
水性と油性のニスは、4つの種類に大別することができる。
- 水性ニス
- 水性ウレタンニス
- 水性ウレタンニス 2液型
- 油性ウレタンニス
なお、本記事は、ニスのクリア色に焦点をあて解説を行っている。
色付けができる着色のニスについては、以下の記事で詳しく取り上げている。
水性ニス
アクリルで塗膜を形成。
塗膜の硬さはウレタンに比べると柔らかいので、木の手触り感を重視される方には最適なニスである。
一方で塗膜の強度が求められる、テーブル、椅子、棚といった実用的な家具には不向きなニスであると言えるだろう。
水性ウレタンニス
アクリルウレタンで塗膜を形成。
塗膜は、適度に硬い。
水性ウレタンニスは、木工DIYにおいてもっとも多用されるニスだ。
総合的な観点からも、木工DIYには水性ウレタンニスが一番おすすめである。
水性ウレタンニス 2液型
アクリルと硬化剤を混合しウレタンを結合させて、強靭な塗膜を形成。
2液型の塗膜は、非常に硬い。
油性並みの塗膜の硬さが必要な場面。
そういった場面に2液型はおすすめだ。
油性ウレタンニス
ウレタンで塗膜を形成。
塗膜は、非常に硬い。
ただ、道具の洗浄にペイントうすめ液が必要なので扱いが面倒である。
それに加え、臭いがきついので防毒マスクも必須だ。
油性ウレタンニスは、扱いが難しい塗料なのである。
ニスの定番はクリア色
ニスの定番色は、重ね塗りに有効なクリア色である。
クリア色がいかに定番色であるかは、Amazonの評価数で容易に実証することができる。
代表的なニス。
和信ペイントの水性ウレタンニスで評価数を集計してみた。(2022年1月25日現在)
容量は、130ml、300ml、0.7L。つや有りとつや消しの両タイプを対象にしている。
- クリア色の評価1,112個
- その他全色の評価549個
ご覧のように、クリア色が断トツであることがよく分かると思う。
その他の全ての色を合算しても、クリア色には遠く及ばないのである。
着色するなら2段階塗装
ニスは、着色とニス塗りが同時に行える塗料だ。
しかし、塗りムラなく塗装したいのであれば、2段階で塗装をするのがベストだ。
2段階塗装のやり方は、超簡単だ。
- 着色ができる塗料でまずは色付け
- クリア色のニスで仕上げる
2段階塗装にうってつけ。代表的な重ね塗りの組み合わせは2つある。
- 着色系の上からクリア色のニスを重ね塗り
- ペイント系の上からクリア色のニスを重ね塗り
着色系とペイント系の塗料については、個別に記事を用意している。
着色系 | 油性ステイン | 詳細記事 |
---|---|---|
水性ステイン | 詳細記事 | |
ペイント系 | ミルクペイント | 詳細記事 |
水性ステイン | 詳細記事 |
ウレタンニスは、着色とニス塗りが同時に行えるメリットがあるが、一方で塗りムラが発生しやすいデメリットを合わせ持つ。
そのデメリットは、2段階塗装で克服することができるのである。
ニスおすすめ4選
それでは、おすすめのニスをご紹介したいと思う。
おすすめ品は4つある。
- 和信ペイント 水性ニス
- 和信ペイント 水性ウレタンニス
- アサヒペン 水性ウレタンニス 2液型
- 和信ペイント 油性ウレタンニス
和信ペイントとアサヒペンは、国内を代表する塗料メーカーである。
メーカー | 和信ペイント | アサヒペン |
---|---|---|
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る |
YouTube | 和信ペイント | ASAHIPEN ch |
washin_paint | asahipen.jp | |
塗り方について | 塗り方ガイド | HowTo講座 |
以降、最安値が簡単に探せるリンク集も用意しているので、ぜひ活用してほしい。
1. 和信ペイント 水性ニス
タイプ | ニス系 水性ニス |
---|---|
公式サイト | 詳細を見る |
原料 | アクリル、顔料、水 |
塗膜 | 形成する |
乾燥時間 | 約1時間/20℃ |
うすめ液 | 水 |
容量 | 130ml、300ml、0.7L、4L |
安全性 |
ホルムアルデヒド放散等級 F☆☆☆☆ |
特徴・特性 |
着色とニス塗りが同時に行える 臭いが少ない 色あせがほとんどしない 密着性に優れる 汚れがつきにくい 塗膜がやわらかい 水で刷毛が洗える |
色見本 | 容量 | 最安値を探す |
---|---|---|
130ml 513円 |
||
300ml 1,099円 |
||
0.7L 1,900円 |
||
4L 6,600円 |
2. 和信ペイント 水性ウレタンニス
タイプ | ニス系 水性ウレタンニス |
---|---|
公式サイト | 詳細を見る |
原料 | アクリルウレタン、顔料、水 |
塗膜 | 形成する |
乾燥時間 | 約90分/20℃ |
うすめ液 | 水 |
容量 | 130ml、300ml、0.7L、4L |
安全性 |
ホルムアルデヒド放散等級 F☆☆☆☆ |
特徴・特性 |
着色とニス塗りが同時に行える 臭いが少ない 塗膜が硬い 水で刷毛が洗える |
色見本 | 容量 | 最安値を探す |
---|---|---|
130ml 712円 |
||
300ml 1,637円 |
||
0.7L 2,395円 |
||
4L 9,601円 |
色見本 | 容量 | 最安値を探す |
---|---|---|
130ml 851円 |
||
300ml 1,704円 |
||
0.7L 2,465円 |
||
4L 9,601円 |
3. アサヒペン 水性ウレタンニス 2液型
タイプ | ニス系 水性ウレタンニス 2液型 |
---|---|
公式サイト | 詳細を見る |
原料 |
アクリルと硬化剤を混合してウレタンを結合形成 顔料、水 |
塗膜 | 形成する |
乾燥時間 | 30~60分 |
うすめ液 | 水 |
容量 | 300gセット、600gセット |
安全性 |
ホルムアルデヒド放散等級 F☆☆☆☆ |
特徴・特性 |
強靭な塗膜 耐熱性・耐磨耗性に優れる 臭いが少ない 経年による黄変がない 水で刷毛が洗える |
色見本 | 容量 | 最安値を探す |
---|---|---|
300gセット 2,083円 |
||
600gセット 2,799円 |
色見本 | 容量 | 最安値を探す |
---|---|---|
300gセット 2,576円 |
||
600gセット 2,927円 |
4. 和信ペイント 油性ウレタンニス
タイプ | ニス系 油性ウレタンニス |
---|---|
公式サイト | 詳細を見る |
原料 | ウレタン、顔料、有機溶剤 |
塗膜 | 形成する |
乾燥時間 | 約3~4時間/20℃ |
うすめ液 | ペイントうすめ液 |
容量 | 120ml、270ml、0.7L、1.6L |
安全性 | 臭いがきついので塗装・乾燥中は充分な換気が必要 |
特徴・特性 |
着色とニス塗りが同時に行える 飴色の塗膜が経年の味わいを生み出す 塗膜が硬い 刷毛の洗浄にはがペイントうすめ液が必要 |
色見本 | 容量 | 最安値を探す |
---|---|---|
120ml 578円 |
||
270ml 1,510円 |
||
0.7L 2,200円 |
||
1.6L 3,630円 |
色見本 | 容量 | 最安値を探す |
---|---|---|
120ml 978円 |
||
270ml 1,430円 |
||
0.7L 2,461円 |
||
1.6L 3,630円 |
スプレー式による塗装
スピーディーに塗装がしたい。
また複雑な作品の塗装には、スプレー式がとても有効だ。
スプレー式には、2つのやり方がある。
- スプレー缶による塗装
- HVLP塗装機による塗装
スプレー式は、コツさえ掴んでしまえば簡単に塗りムラなく塗装することができる最高の塗装方法である。
ただ、塗料が飛散するので、塗料代がかさむというデメリットがある。
スプレー缶のウレタンニス。これもまた和信ペイント製がおすすめだ。
和信ペイント 油性ウレタンニススプレー
タイプ | ニス系 油性ウレタンニス |
---|---|
公式サイト | 詳細を見る |
塗膜 | 形成する |
乾燥時間 | 約60分/20℃ |
うすめ液 | 使用しない |
容量 | 220ml、420ml |
安全性 | 臭いがきついので塗装・乾燥中は充分な換気が必要 |
特徴・特性 |
着色とニス塗りが同時に行える 飴色の塗膜が経年の味わいを演出 塗膜が硬い 塗料が飛散するので養生が必要 刷毛とペイントうすめ液が不要 |
色見本 | 容量 | 最安値を探す |
---|---|---|
220ml 880円 |
||
420ml 1,506円 |
色見本 | 容量 | 最安値を探す |
---|---|---|
220ml 940円 |
||
420ml 1,481円 |
なお、HVLP塗装機については、以下のページで詳しく解説をしている。
本格的な吹付け塗装の導入を考えられている方は、ぜひ参考にしてほしい。
塗装用具のご紹介!
ニスの塗装の際に良く使われている塗装用具は、以下のとおりだ。
- 刷毛
- コテバケ
- 塗装用グローブ
- 防毒マスク
- ペイントうすめ液
赤字は、油性であれば必須になる塗装用具。
木工DIYの塗装によく使われている用具をまとめてみた。
DIYヤーから定評のある塗装用具ばかりを選んでいる。
リンク集も用意しているので、ぜひ活用してほしい。
防毒マスクは、重松製作所製のGM77が定評がある。
サイズは、5サイズ用意されている。
Sサイズ 小顔の女性や子供向け 1,773円 |
||
Mサイズ 女性や小顔な男性向け 1,773円 |
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M/Eサイズ 標準 男性向け 2,211円 |
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M/EEサイズ 少し大顔な男性向け 1,773円 |
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Lサイズ 大顔な男性向け 1,773円 |
防毒マスクの吸収缶には保存期限があるため、吸収缶は別途買い求める必要がある。
GM77の吸収缶には、「防じん機能付き」と「防じん機能なし」があるが、スプレー塗装には、「防じん機能付き」タイプがおすすめだ。
CA-707S/OV 有機ガス用 防じん機能付き 509円 |
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CA-710S/OV 有機ガス用 防じん機能付き 815円 |
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CA-710/OV 有機ガス用 防じん機能なし 391円 |
塗装用グローブは、ショーワグローブ製のニトリスト・タフが定評がある。
入数は100枚。サイズは、5サイズ用意されている。
SSサイズ 手のひらまわり 16cm 1,527円 |
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Sサイズ 手のひらまわり 17cm 1,527円 |
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Mサイズ 手のひらまわり 19cm 1,527円 |
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Lサイズ 手のひらまわり 21cm 1,527円 |
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LLサイズ 手のひらまわり 22.5cm 1,527円 |
木工DIYで使用されている塗料の系統と種類
木工DIYで使用されている塗料は、5つの系統に大別することができる。
着色系 、ニス系、天然オイル系、ワックス系、ペイント系。
5つの系統は、さらに以下の種類に細分することができる。
- 着色系
- 油性ステイン
- 水性ステイン
- ニス系
- 水性ニス
- 水性ウレタンニス
- 油性ウレタンニス
- 天然オイル系
- 亜麻仁油
- クルミ油
- ワックス系
- 天然ワックス
- 着色ワックス
- ペイント系
- ミルクペイント
これら塗料の系統と種類については、以下のページで詳しくご紹介をしている。
塗料の重ね塗り組み合わせについても解説をしているので、どの塗料を選べば良いのかいまいち分からない方は、ぜひ合わせて参照してほしい。
まとめ
ニスについて解説をした。
ニスは、耐久性が求められる家具の塗装に最適な塗料だ。
この記事を参考に、あなたにとってベストな塗料をぜひ見つけ出してほしい。
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